ハウスダンスとは?魅力や特徴・歴史を解説
2022.02.22
日本では、2012年から中学校保健体育の一環として、男女ともにダンスが必修化されました。
小学校で習う「表現運動」と合わせると、子どもたちは合わせて9年間もダンスを習うことになります。
しかし、親御さんの中には「ダンスの授業ってどんなことをするの?」「何のために必修化されたの?」なんて疑問を持っている方も多いはずです。
そこで今回は、ダンスの授業とは何か、なぜ必修化されたのか、といったことについて解説します。
2012年の学習指導要領改訂により、中学校の一・二年生は必須科目、三年生は選択科目としてダンスが組み込まれることになりました。
それ以前から、小学校では体育授業の一環として、「表現運動」や「リズムダンス」が必修化されていたため、子どもたちは9年間連続してダンス教育を受けることになったのです。
なぜ、普段の生活では馴染みの少ないダンスがそこまで重視されるのか。
それは、文部科学省が掲げる目標にあります。
文部科学省では、保健体育の授業を行う目標を「心と体を一体としてとらえること」としています。
そのため、自分の思いや考えを身体で表現するダンスは、まさに最適だと言えるでしょう。
また、新しいジャンルを取り入れることで、個人に合った運動を見つけられるように、との願いも込められています。
そのため武道など、従来は選択制だったそのほかの領域も、同じく必修化されています。
文部科学省によると、ダンスの種類は「創作」「フォーク」「現代的なリズム」の三つに分類されます。
生徒たちはこれらの中から一つ選択することになっていますが、それぞれのダンスがどのようなものなのか、必修化された理由と合わせて見ていきましょう。
創作ダンスの授業の目的は、表現力や想像力など、それぞれの持つ力を伸ばすことです。
このタイプは、決められた振付がなく、それぞれがテーマに沿って自由に身体を使って表現するもののことを言います。
形式やルールは特になく、とにかく「自由に」表現することが重要視されるフリースタイルのため、正解や不正解はありません。
決まった型やステップなどを習得することが目的ではないため、いかに自分が伝えたいことを身体で表現できるか、そして全体的な流れを作り上げられるか、といったことが何より大切なのです。
授業の中では、SNSで流行しているステップを取り入れたり、CMの動きを真似してみたり、と次々に新しい発想が生まれます。
仲間と関わる中でそれぞれの個性を発揮しながらとにかく楽しむこと、その中で表現力や想像力、コミュニケーション能力、協調性などがしっかり育まれているはずです。
フォークダンスの授業では、伝統や文化をみんなで一緒に体験することが目的です。
フォークダンスと聞くと、みんなで輪になり男女が順番に踊りながら交代していくというイメージする人が多いかもしれません。
しかし、フォークダンスは本来、その国や地域に根付いた伝統的な踊りのことを指します。
一般的には「マイム・マイム」などが有名ですが、日本の盆踊りやソーラン節も立派なフォークダンスの一つなのです。
国ごとに個性の違う踊りを体験することで、伝統や文化が国によって大きく異なることを知り、またそこから海外の文化や歴史に興味を持つきっかけにもなるでしょう。
どの国においても、フォークダンスは「みんなで踊る」ということが重要視されているものが多いです。
そのため、授業を進めていくうちに、生徒たちの間にも自然と他者と協力したり交流したりする姿が見られるようになります。
全体的に難しい振り付けがなく、運動神経やダンス経験の有無に関係なく楽しめるのも魅力の一つです。
他のものに比べるとグループ間、あるいはグループ内で仕上がりに差が出ることが少ないため、円滑なコミュニケーションができ、生徒たちにも自然と連帯感を感じてもらうことができるでしょう。
現代的なリズムのダンスとは、いわゆるストリートやヒップホップなどのことで、全身を使ってリズム感を養い、全体的な運動能力を向上させることが目的とされています。
上記三つの中で最も人気が高く、多くの学校が「現代的なリズムのダンス」を授業として実施しています。
生徒たちの中で流行っている音楽を用いて、実際にアイドルやダンサーなどと同じ振り付けで踊れるように練習していくため、生徒たちの積極性も向上することが期待できます。
しかし一方で、ダンスの進み具合やグループとしての仕上がりに大きな差が出てしまうのがデメリットでもあります。
そこから冷やかしやいじめなどのトラブルに発展するケースもあるため、単純に「生徒たちに人気があるから」という理由ではなく、目的を持って授業が進められていくことが理想です。
そもそも「現代的なリズムのダンス」も、表現力やコミュニケーション能力を向上させることが本来の目的であり、かっこよく踊ることがゴールではありません。
いかに生徒たちの関心が高い楽曲を選び、全身を使ったリズム感を養うことができるか、一体感や爽快感を味わうことができるか、という点に重きを置いて授業を進めることが重要なのです。
いかがでしたでしょうか。
この記事を読んでいただくことで、ダンスが必修化された理由や狙いについて、ご理解いただけたと思います。
踊りを通じて子どもたちが表現力や想像力、コミュニケーション能力などを育むためにダンスが必修化されました。
小学校と合わせて9年間、子どもたちは楽しみながら多くのことを学んでくれるはずです。
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