ダンスの習い事を子どもにさせる10のメリット
2022.05.24
ヒップホップやハウス、ブレイク、ポップなどと並び、代表的なダンスジャンルの一つがロックです。ロックという言葉は聞いたことがあっても、具体的にどのような動きをするか、どのような音楽に合わせて踊るのか、知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ロックダンスの特徴や誕生から現在までの歴史を紹介します。
ダンスを習い始めたい方、ロックダンスの動きや歴史について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
ここではまず、ロックというダンスジャンルの概要を見ていきましょう。
ロックダンスで用いられる音楽や取り入れられる動きなど、具体的な特徴を紹介します。
ロックダンスとは、1970年代に誕生したストリートダンスです。
ブレイクダンス・ポップダンスと並び、3大オールドスクールダンスの一つです。
激しい動きから突然静止するスタイルが「鍵をかける様子」に近いことから、ロックという名がつきました。
英語ではLock(ロック)と表記し、ロッキング(Locking)やロッキン(Lockin’)などと呼ばれる場合もあります。
音楽のジャンルであるRockとは異なるため、注意しましょう。
ロックダンスの特徴は、動きのメリハリにあります。
ヒップホップダンスは、常にダウンリズムに乗り続けているのが基本である一方、ロックダンスはアップリズムを取りつつ、止まる時はピタッと静止することが重要です。
また、ヒップホップダンスはジャズヒップホップやR&Bヒップホップなど、時代の変化に応じて派生したジャンルが多い一方、ロックダンスは基本となるステップや技があるため、ジャンルの広がりがほとんどありません。
ロックダンスではRockの楽曲を用いるわけではありません。
ロックダンスに合わせやすい音楽のジャンルとしては、ソウルやディスコ、R&Bやヒップホップ
などが挙げられます。
特に、アップテンポなロックダンスに合わせやすいのがファンクミュージックです。
ファンクミュージックは16ビートのリズムが繰り返され、アップからスローまでテンポの幅が広く、オルガンやギター・ドラムなどの音でグルーブ感が強いのが特徴です。
ファンクミュージックの元祖であるジェームズ・ブラウン(James Brown)の楽曲や、イタリアの音楽グループBlack Machineの「How Gee」などは、ロックダンスの大会や公演でも頻繁に使用されます。
ロックダンスには良く用いられる動きのパターンがいくつかあります。
ここでは、代表的な技やステップを見ていきましょう。
手首を顔の横で巻き上げるように回す動きです。
手首はリラックスした状態でバウンスさせます。
ロックダンスの中でも頻繁に使う動きであり、基本中の基本です。
両腕を体の前に斜めに静止させる動きです。
肘を曲げる時に鍵をかけたような様子になります。
トゥエルと組み合わせることが多く、激しい動きの合間に行います。
腕を伸ばして指を差し、一時的に静止する動きです。
差した方角の方に体がやや傾きます。
キャンベルロックにおいて、笑った観客を指差したことがきっかけと言われています。
片足をキックした後のエンカウントで反対足に入れ替えて着地する動きです。
アニメ「スクービードゥー」に登場する犬の動きが由来とされています。
向きを変えたり、移動したりする際にも用いられる応用の効く技です。
1歩目で足を蹴り2足目で着地した後、両膝をガニ股のように開く動きです。
ピンプウォークとも呼ばれ、移動する際にも使います。
手首のスナップをきかせながら、手のひらを上下に重ねるかたちでクラップする(=手拍子をたたく)動きです。
相手をたたえる、コミュニケーションの意味をもちます。
「こっそり覗く」という意味をもつ技で、その名のとおり、おでこのあたりに片手をかざし、覗くようにする動きが特徴的な技です。
膝を曲げ、重心を落とした状態で始まり、腰を左右にジグザグと動かしながらリズムをとりつつ、2カウントに1回のタイミングで左右に体重移動をします。
腰を落とし、片手を身体の中心に持っていったあと、斜め上に腕を伸ばして横にパンチを打つように動く技です。
振り付けで取り入れられているだけでなく、リズムをとるための動きとしても使われることがあります。
ここでは、ロックダンスの基礎となる2種類のステップを紹介します。
ロックダンスでは、リズムに合わせて体を上に動かす、「アップのリズム」が基本です。
アップのリズムでは、体を上に動かす動きであるため、膝を曲げて体重を落とした状態から始まり、曲に合わせてリズムをとります。
そして、リズムをとったらまた膝を曲げてもとの体制に戻す必要があるため、初心者は感覚をつかむまではなかなか難しいと感じられるかもしれません。
アイソレーションは、首や肩、腰など、体の一部のパーツのみを単体で動かすという動きです。
ロックダンスに限らず、ほとんどのジャンルのダンスで必要な、基礎ともいえるステップなので、ほとんどのダンススクールでは最初にアイソレーションをレクチャーしています。
初心者は、アイソレーションを行う際に緊張して首や肩に力が入ってしまいがちなので、リラックスして余計な力を抜くことが大切です。
では、ロックダンスはどのように生まれ、現在ではどのように展開しているでしょうか。
以下で、ロックダンスの誕生から現在までの歴史を振り返りましょう。
ロックダンスは1969年、アメリカ人のドン・キャンベル(Don Campbell)によって生み出されたスタイルです。
当時のアメリカでは、鶏が陽気に踊っているような「ファンキーチキン」と呼ばれるダンスが流行していました。ファンキーチキンを滑らかに踊れずにいたドン・キャンベルが、各動作ごとに止めながら練習していたところ、周りのダンサーが面白がって真似し始めたことが誕生のきっかけと言われています。
ドン・キャンベルのロックダンスは「キャンベルロック」と名付けられ、現行のロックダンスの原型となっています。
1971年、ドン・キャンベルは「The Lockers」と呼ばれるダンスグループを結成し、当時有名な振付師であったトニー・バジル(Toni Basil)によってテレビ番組で紹介されたことで、世界的に名が知れ渡りました。
その後、アメリカの人気TVダンス番組「サタデーナイトクラブ」や「ソウルトレイン」に出演を果たし、ロックダンスの認知度を押し上げました。
日本ではアメリカに追随する形でロックダンスが流行しました。
1980年代、The Lockersのメンバーであるトニー・ゴーゴー(TONY GOGO)が九州に住み、ロックダンスを教え始めます。トニー・ゴーゴーの息子たちである兄のREI(麗)と弟のYUU(優)で結成した「GOGO BROTHERS」は、世界大会でも優秀な成績を納め、日本でロックダンスが浸透するきっかけとなりました。
トニー・ゴーゴーの直伝を受けたYOSHIBOやGAJIRO 、坂見誠二をはじめとして構成される「BE BOP CREW」は、現在も実力派ダンスチームとして、日本のロックダンスシーンを牽引しています。
ちなみに、ここまで紹介したロックダンス以外にもダンスには多くの種類があります。それぞれの特徴について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:ダンスの種類やそれぞれの特徴について解説
こちらの記事ではワックダンスについてご紹介しています。
ワックダンスは、ロックと似たような曲を使うこともあるジャンルです。ロックと同じように、手や腕を使うダンスでもあるため、こちらもぜひ参考にしてください。
いかがでしたでしょうか。
今回はロックダンスの動きや音楽の特徴、誕生から現在に至る歴史を紹介しました。
ロックダンスは独特のスピード感や緩急が癖になり、ダンサーも観客も楽しめるジャンルの一つです。
初心者でも基礎をしっかり学び、練習を繰り返すことで、格好良く踊れるようになります。
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